Androidで不具合が起きたら試したい「セーフモード」の使い方

Androidスマホを操作していたら「突然画面が固まった」「動作しなくなった」という経験をされた方もいるかもしれません。実は、インストールしているアプリなどの影響で、Androidスマホの動作が不安定になってしまう場合があります。

そんなときは、Androidスマホに搭載されている「セーフモード」を利用することで不具合の原因を見つけやすくなります。この記事では、Androidスマホでセーフモードを有効化/解除する手順や、セーフモードを利用するときの注意点についてご紹介します。

Androidの「セーフモード」とはどんな機能?

Androidの「セーフモード」とは、スマホを一時的に出荷直後の初期状態へ戻す機能のことです。あくまで「一時的に初期状態へ戻す」機能なので、正しい手順で有効化すれば、あとでスマホのデータを元通りに復元できます。

セーフモードが役立つのは、スマホに起きた不具合の原因(アプリまたはスマホ本体)を特定するときです。
セーフモード機能を使えば、最初からインストールされている標準アプリ以外は無効化された状態で起動できます。そのため、スマホに不具合がない場合は、アプリが原因で不具合が起こっている可能性が高いと判断できる仕組みです。

不具合が生じたらセーフモードの出番

先述の通り、「突然スマホが再起動するようになった」「スマホの動作が遅くなった」「スマホが固まる、突然終了する」など、スマホ本体に不具合が生じた場合はセーフモードの出番です。

Androidをセーフモードで起動すると不具合が解消されるというときは、アプリが原因の可能性があります。とはいえ、セーフモードは一時的に機能を制限する仕組みですので、不具合の原因となるアプリを特定しなければ根本的な問題解決になりません。

新しいアプリをインストールした直後だったり、アプリのアップデートが行われたばかりだったり、心当たりがある場合は先に該当アプリをアンインストールしてみるとよいでしょう。アンインストールの方法は「アプリをインストールする時に気をつけるべき4つのポイント」の記事をご覧ください。

セーフモードを起動する前にやるべきこと

Androidをセーフモードで起動する前に、念の為にバックアップを取っておくことをおすすめします。

セーフモードは、一時的に初期化状態へ置き換える機能です。アプリなどのデータそのものは、後で元通りにできます。しかし、ごくまれにウィジェットの設定がリセットされたり、アプリの並びが不揃いになったりする場合があります。

そのため、Androidをセーフモードで起動する前に、現在の端末状況を保存しておくことが大切です。データのバックアップをとれない場合は、スクリーンショット機能でホーム画面を撮影しておくと、後になって見返せるため各設定をやり直す際の参考にできます。

なお、Googleが提供する「Google One」を使えば、ご利用端末のデータを定期的にバックアップできます。
Google Oneについては、「Google Oneとはどんなサービス?プランや特典について紹介!」の記事で詳しくご紹介しています。

Androidでセーフモードを起動する方法

Androidでセーフモードを起動する方法は、「電源がONの状態」と「電源がOFFの状態」の2通りあります。「スマホの調子が悪く、画面操作さえもできない」という場合は、電源OFFの状態からAndroidをセーフモードで起動してみてください。

Androidをセーフモードで起動するそれぞれの手順をご紹介します。

電源オフからAndroidをセーフモードで起動する手順

ご利用のスマホによって各ボタンの位置が異なりますが、ここでは「arrows Be4 Plus F-41B」を使ってご説明します。

(1) 端末の電源ボタンを長押しして、電源を切る

(2) 電源を切った状態で、電源キーを2秒以上押し、docomoのロゴ表示が消えたらすぐに音量キーの下を押し続ける。

(3)Androidがセーフモードで立ち上がったことを確認

以上で、電源オフの状態からAndroidでセーフモードを有効化できます。

電源オンからAndroidをセーフモード状態にする手順

(1) 電源ボタンを長押し。その後「電源を切る」を長押し

(2) 「OK」をタップして再起動を待つ

(3)Androidがセーフモードで立ち上がったことを確認

以上で、電源オンの状態からAndroidをセーフモードで起動し直すことができます。

セーフモード解除のやり方

Androidのセーフモード設定する方法は2つありましたが、セーフモードを解除する方法は1つです。電源ボタンを長押しして端末を再起動すればセーフモードを解除できます。

セーフモードを解除する手順

(1) 電源ボタンを長押し。その後「再起動」をタップ

以上で、Androidのセーフモードを解除できます。基本的には「電源を切る」や「再起動」など、Androidを起動し直すだけでセーフモードを解除することが可能です。

「機内モード」を忘れずにオフ

セーフモードは再起動で解除できますが、注意したいのは、セーフモードと連動して「機内モード」がオンのままになっている点です。機内モードが有効になっていると、各通信機能が制限されてしまいます。セーフモードを解除後は、手動で機内モードを解除する必要があります。

機内モードの解除手順は以下のとおりです。

(1)画面上部のメニュー(ステータスパネル)を押した状態で、下にスライド。もう1回、下にスライドする

(2)「機内モード」をオフにする

以上で、Androidのセーフモードを有効化したことで、自動的に制限された通信機能をもとに戻すことができます。

なお、機内モードのアイコンがステータスパネルの1枚目にない場合は、次の手順でアイコンを探してください。

(1)ステータスパネルの画面を右から左へスワイプして、アイコンを探す

ステータスパネルを確認してもアイコンが見つからない場合は、以下の手順でアイコンを追加できます。(1)ステータスパネルの下部にある編集マークをタップ

(2)機内モードのアイコンを長押し。その状態で上部へ移動(ドラッグ)させて機能を追加

(3)元の画面に戻り、「機内モード」をオフにする

セーフモード利用時の注意点

Androidのセーフモード機能は、あくまで不具合の原因を見つけるためのサポート機能です。普段からセーフモードでAndroidスマホを活用する、といった使い方には向いていません。そのうえで、セーフモード利用時にはいくつかの注意点があります。

  • セーフモードでは「機内モード」が自動的にオンになる
  • スマホ不具合の原因がアプリにある場合「心当たりがある/新しいアプリ」から順番に削除する
  • セーフモード中も動作が怪しければスマホ本体のトラブルの可能性が高い

セーフモードでは「機内モード」が自動的にオンになる

前述した通り、Androidのセーフモードでは「Androidの機内モードが自動的にオンになる」という点に注意しましょう。機内モードがオンになっていると、Wi-Fiやモバイル通信を利用できません。

各通信機能がオフになると、電話やメール、LINEなどの連絡ツールが一切機能しなくなるため注意が必要です。「何か急な連絡があるかもしれない」という場合は、Androidをセーフモードで起動した後に機内モードだけオフにすることをおすすめします。

また、再起動でセーフモードをオフにした後も、機内モードだけはオンのままになっている点に注意しましょう。

画面上部の右上に飛行機のアイコンが表示されている間は、機内モードにより通信が制限されている状態です。「気付かないうちに機内モードがオフのまま連絡を取り逃していた」とならないよう、メニューから機内モードを無効化しておきましょう。

スマホ不具合の原因がアプリにある場合「心当たりがある/新しいアプリ」から順番に削除する

セーフモード機能を使うとAndroidスマホの動作が安定する場合は、最近インストールしたアプリが原因かもしれません。もし心当たりがある場合は、該当アプリを削除して動作が安定するかチェックしてみましょう。また、アプリのバージョンが古いことが原因の場合もあります。更新可能なアプリがあれば、アップデートを行ってみましょう。

「最近インストールしたアプリを削除する」「アップデートが必要なアプリを確認する」の2つから優先して行うことで、効率的に原因を発見しやすくなります。

セーフモード中も動作が怪しければ技術的なトラブルの可能性が高い

セーフモードを利用している状態でも、スマホの動作が不安定になっている場合は、アプリではなくハードウェアやシステムなど、スマホ全体に何らかのトラブルが発生している可能性があります。その場合は自分で解決することが難しいため、購入した端末のサポートセンサーに相談することが大切です。

ごくまれに、AndroidのOSをバージョンアップしたことが原因で動作が不安定になってしまうことがあります。その場合は、修正バージョン(バグを修正した、最新のバージョン)にアップグレードすることで問題が解決する可能性があります。OSをバージョンアップする手順は「AndroidのOSバージョンの確認方法!アップデート手順や注意点も」の記事でくわしく説明しています。

もしもの不具合に備えて「セーフモード」を覚えておこう

Androidの「セーフモード」は、一時的に、出荷前の初期状態へ戻す機能のことです。アプリの不具合などが原因でスマホの動作が重くなったときに、原因を特定するのに役立ちます。しかし、セーフモード中でも動作が不安定な場合は、スマホ本体に何らかの問題が発生しているかもしれません。その場合は、個人で問題を解決することが難しいため、端末の販売元サポートセンターに相談してみることをおすすめします。