arrows @ MAGAZINE 夏の増刊号

2018.08.28 Tue

【arrows @ MAGAZINE 夏の増刊号】

若手社員から一目置かれる!arrowsでインスタ映え夜景を撮る方法

突然ですが、4月に入社した社員とはもう打ち解けることができましたか?
一向に距離が縮まらないと嘆いているのが、arrows @ MAGAZINE 編集部の中年部員S木です。

若者と仲良くなりたい!!
イケてるおじさんと思われたい!!

S木は毎日そんなことを思っています。でも、そのきっかけが作れない……。

そこで、起死回生の一打として20代前半ならみんなやっている(!?)Instagramを始めてみました。しかし、撮影のセンスがないのか、被写体選びのセンスがないのか、自分でも恥ずかしくなるような出来上がり……。

これを見せようものなら、若手社員と仲良くなるどころか、余計距離が遠くなる可能性もありそう。

「これはイカン!」と思ったS木は、プロフェッショナルに師事し、若手社員から一目置かれるインスタ映え写真を撮るためのテクニックを学ぶことにしました。

人気インスタグラマーの力を借りて、目指せインスタ映え!

今回ご協力をお願いしたのは、自然をダイナミックに切り撮る風景写真で人気のインスタグラマー・Keisukeさんです。


Keisukeさんのアカウント @kei7474

S木「私みたいなおじさんでも、若者ウケのいい写真なんて撮れるんですか?」

Keisukeさん「ご心配なく。コツさえつかめば初心者でも『いいね』がもらえる写真は撮れますよ。せっかくなので、若者が選ばないような穴場スポットに撮影に出かけてみましょう」

撮影に使用するのは、夜景撮影が得意な最新機種「arrows Be F-04K」(以下、arrowsと省略)。光がぼやけたり、写真が真っ暗になったりと、若者も苦手な夜景。これをばっちり撮ることができたら、一目置かれること間違いなし!?

さっそくarrowsを持って、出発です!

まずは、夜景の基本をおさえよう

やってきたのは、小田原城。昼は観光地として有名ですが、夜はライトアップされたお城が魅力的と、夜景スポットとしても支持されているのだそう。

Keisukeさん「手始めに、何枚か撮影してみてください」

S木「え、いきなりですか!? 何も教えていただいていないんですけど……」

Keisukeさん「何枚か撮れば、どこがよくないかわかりますから。さぁどうぞ!」

Keisukeさんに言われるがまま、必死に渾身の1枚を撮影するために奮闘するS木。しかし、当然のようにうまくいきません……。

S木「風が吹いているせいもあるのか、構図を決めようと思っても写真がぶれるな〜。メインのお城が目立たないし、残念な仕上がり……」


S木の写真

Keisukeさん「スマホは手ぶれしやすく、光もぼやけてしまいがちです。それを避けるためには、しっかりカメラを固定するのがコツになります。スマホ用の三脚を使用するのが理想ですが、ないときは脇をしっかり締めるだけでも手ぶれはわずかに補正されますよ」

S木「よし、今度はしっかり脇を締めて、主役は中央に配置してと……(パシャ)」

Keisukeさん「何枚か撮れば、どこがよくないかわかりますから。さぁどうぞ!」


S木の写真

S木「なかなか良い感じに撮影できたんじゃないですかね、Keisukeさん!(自信満々)」

Keisukeさん「たしかに小田原城をセンターにもってくるアイディアはGOOD! ですが、主役が木の陰になっているのがもったいないですね。木は主役を邪魔しないように手前に配置してみてください。そうすると写真にアクセントがつき、全体が引き締まって見えますよ。ほら、こんな感じに」


Keisukeさんの写真 (露出補正:+1 WB:晴天 or曇天)

S木「おお! たしかに引き立って見えますね。それにお城の荘厳な雰囲気も出ていますし!」

Keisukeさん「インスタ映えの夜景を撮るには、時間帯を意識することも大事。日没後30分から1時間程度の短い間、空が濃い青色に染まる『ブルーアワー』を狙いましょう。一味違った神秘的な写真が撮れる魔法の時間帯なんです」

ここでのインスタ映えPOINT

  • 手ぶれしないようにカメラは三脚などでしっかり固定する
  • 脇役を添えることで主役の魅力を最大限に引き出す
  • インスタ映えのゴールデンタイム・ブルーアワーを狙う

撮影スポットDATA

「小田原城」(神奈川県小田原市)

撮影の難易度 やや難しい
場所の混雑度 やや混雑
撮影に最適な時間 18〜19時頃

インスタ世代の心を鷲掴みにする工夫とは?

Keisukeさん「基本をおさえたところで、ちょっと難しいかもしれませんが、工場夜景にチャレンジしてみましょう。どんな構図で撮れば、ユーザーの心を打つことができるのかを考えて撮影するのがポイントですよ」

Instagramでは、「#工場夜景」というハッシュタグが人気。工場と聞くと、無機質で殺風景と思いがちですが、明かりと調和し、美しい夜景を楽しむことができる場所もあるのだそう。

ただ、とにかく暗いのが難点で、S木にとってはかなりハイレベルな気も……。

Keisukeさん「基本をおさえたところで、ちょっと難しいかもしれませんが、工場夜景にチャレンジしてみましょう。どんな構図で撮れば、ユーザーの心を打つことができるのかを考えて撮影するのがポイントですよ」

S木「ちょっといきなり過ぎるので、どうかもうひとつだけインスタ映えのポイントを……」

Keisukeさん「そうですね、ここでは夜景とシャドウ(空が暗くなって見える部分)のバランスを調整するのがコツです。カメラメニューを開くと、『グリッド線表示』という項目があります。オンにすると、画面はグリッド線で3分割されるんです。これを活用して、夜景:シャドウ=2(または2.5):1(または0.5)の比率で撮影すると、夜景は引き立って見えますよ」

S木「黄金比を守って撮影すればいいんだな。あとは暗さをなんとかしないと。カメラメニューを開くと出る『HDR撮影』をオンにすると、どうやら画面全体が明るくなるようだけど、不自然な色になってしまうな〜」


明るさを上げすぎたことで、黄味が増してしまった工場夜景

Keisukeさん「暗いときは、明るさを自動で調節してくれるHDRという機能を使いがち。HDRを使うと、たしかに画面全体がぱっと明るくなるのですが、工場夜景は明かりとシャドウの明暗差が美しい場所なので使用はおすすめしません。明るさは、カメラのトップ画面にある+と−のアイコン(露出補正)を使い、少しだけ上げるのがポイントです」


Keisukeさんの写真 (露出補正:+1 WB:電球)

S木「あえて明るくしないことで、まるでSF映画のワンシーンのような近未来的な写真が撮れるんですね」

Keisukeさん「これはWB(ホワイトバランス)を電球に設定しているからでもあります。全体的に青みが増すことで幻想的な印象にすることができるんです」

こんなかっこいい写真なら、堂々と投稿することができますね。明るさと色味を工夫することで、見違えるほどの写真になるとは。インスタグラマーのセンスには脱帽です。

ここでのインスタ映えPOINT

  • 「グリッド表示」を活用し、シャドウは控えめ・明かりは大きめに撮影する
  • 「HDR」や「露出補正」でむやみに明るくしない
  • 「WB」で色味を調整し幻想的に仕上げる

撮影スポットDATA

「富士工場」(静岡県富士市)

撮影の難易度 難しい
場所の混雑度 撮影者は少ない。早い時間だと車通りは多い
撮影に最適な時間 21時以降

インスタ世代の心を鷲掴みにする工夫とは?

最後に、Keisukeさんから教えてもらった6つのインスタ映えテクニックをおさらいしましょう。

  1. 手ぶれしないようにカメラは三脚などでしっかり固定する
  2. 脇役を添えることで主役の魅力を最大限に引き出す
  3. インスタ映えのゴールデンタイム・ブルーアワーを狙う
  4. 「グリッド表示」を活用し、シャドウは控えめ・明かりは大きめに撮影する
  5. 「HDR」や「露出補正」でむやみに明るくしない
  6. 「WB」で色味を調整し幻想的に仕上げる

Keisukeさん「arrowsは瞬時にピントが合い、手持ちでもぶれが少ない印象だったので、夜景撮影に向いていると思いました。どうしてもシャドウ部分にはノイズが入ってしまうことがありますが、明るい部分に関してはノイズがかなり少ないので、クリアに撮影することができましたね。それに、カメラの設定もメニューから簡単に選べるので、初心者さんでも使いやすい。今回の撮影方法は、ぜひほかのスポットでも応用してみてくださいね」

インスタ初心者にもやさしい撮影テクニックを教えてくれたKeisuke さん、ありがとうございました!

実践編インスタおじさん、お台場に出かける

S木「これで満足してはいけないな。私の目的は、インスタ映えテクニックを駆使して、若手社員に一目置かれるイケてるおじさんになることなんだから!」

というわけで、今度はひとりで撮影へ。訪れたのは、カップルや海外の若者などでにぎわう、夜景の宝庫・お台場です。

S木「やっぱり、私みたいなおじさんはアウェイだな……(汗)。でもここはインスタ映え写真を撮るため、がんばるぞー」

まずは、インスタ映えが生まれる魔法の時間帯・ブルーアワーを狙います。


東京湾に架かるレインボーブリッジ (露出補正:+1 WB:蛍光灯)

お台場海浜公園から一望できる夜景は、これぞ絶景!

S木「ライトアップされた屋形船がいいアクセントになって、まるで異国で撮影したかのようだ」


イルミネーションツリー (露出補正:+1 WB:蛍光灯)

またお台場海浜公園内には、イルミネーションで彩られたツリーもありました。

S木「イルミネーションツリーの周りを囲うように木を映し込んでみると、写真にインパクトが出たぞ」


お台場のオフィスビル (露出補正:+1 WB:蛍光灯)

S木「何気ない景色もこんなにクールに撮れてしまうとは……」

あらためてブルーアワーの実力に感動したS木。ただ30分も経たずに真っ暗になる日もあるので、テキパキと撮影するのがコツです。


お台場のシンボル・大観覧車 (WB:電球)

続いて少し歩いて、パレットタウンへ。ライトアップされた観覧車はとにかく明るいので、ここでは露出補正とHDRを使わずに撮影。

S木「まるで打ち上げ花火みたいだな〜。我ながら上出来!」


電飾が妖しげに光る並木道 (露出補正:+1 WB:電球)

シンボルプロムナード公園の近くにもイルミネーションが!

S木「ここではWBを電球に設定して、写真全体の青味をアップ。こんなに幻想的になるなんて……」

このようにスポットごとにインスタ映えテクニックを取り入れてみたことで、インスタグラマーさながら(!?)の写真を撮ることができました。

さっそく写真を投稿してみることに。アプリを開き、恐る恐る若手社員をフォロー。

S木「#夜景、#夜景ら部……こういうハッシュタグをつけると、より多くのユーザーに写真を見てもらえて、『いいね!』の数も増えるそうだからな」

と得意げに投稿完了。反応が気になるS木は、スマホから片時も目が離せません。

●●さんがあなたの投稿に『いいね!』しました

見慣れない通知がスマホに続々と届きます。がんばったかいがあった!

〜後日、社内にて〜

若手社員Y「そういえば、S木さんもインスタやってたんですね(笑)あれって、本当にS木さんが撮ったんですか? 娘さんが撮ったんですよね?」

と怪しまれながらも、写真の出来栄えは認められた模様。

S木「まあ、流行りにのるのが編集者の務めだからな」

と上司としての威厳を放ちつつ、内心かなりうれしいS木。若手社員から、イケてるおじさんと位置付けられる日も近いかも!?

取材&撮影協力:Keisuke Nakazawa(@kei7474)

1992年生まれ/インスタグラマー。アメリカン・エキスプレス×東京カメラ部「Love Yokohama」フォトコンテストグランプリ獲得、東京カメラ部写真展2018インスタ部門受賞 ほか
Instagram:https://www.instagram.com/kei7474/