arrows MAGAZINE

arrowsマニア情報局 第278回

ソフトバンクの「arrows We」はeSIM対応! そもそも「eSIM」って何?(前編)

皆さん、こんにちは。「ヤマト」であります。先日来パスワードレス認証についてお伝えしてきましたが、普段使っていない某サービスのアカウントへの第三者によるログイン試行がパスワードレス化していたおかげで防げました。やはり備えは重要です。

ソフトバンクの「arrows We」はeSIM対応! そもそも「eSIM」って何?(前編)
arrows We、12月まで待てないかも……

前々回【パスワードはもう古い!? ヤフー×arrowsで「パスワードレス認証」を使ってみよう!(中編その3)】もちょっとだけ触れましたが、FCNTがNTTドコモ、au、ソフトバンクを通して「arrows We」をリリースします。どの会社も12月の発売を予定しています。

このarrows We、ソフトバンク向けのモデルは「eSIM(イーシム)」というものに対応しています。そもそもeSIMとはナニモノなのでしょうか……?

eSIMは「機器にあらかじめ組み込まれたSIM」

ソフトバンクの「arrows We」はeSIM対応! そもそも「eSIM」って何?(前編)
現代の携帯電話やスマホに欠かせない「SIMカード」(ソフトバンクのWebサイトより)

現代の携帯電話やスマートフォンには、ユーザーを識別する「SIMカード」と呼ばれるICカード(チップ)が欠かせません。皆さんの携帯電話として機能するarrowsスマートフォンにも、SIMカードが入っているはずです。SIMカードはキャリアによって「UIMカード」(NTTドコモやau)または「USIMカード」(ソフトバンクや楽天モバイル)と呼びますが、基本的な機能は一緒です。

eSIMの「e」は「Embedded」、つまり「(機器に)埋め込まれた」SIMカードという意味です。スマホを含む携帯通信機器にあらかじめSIMカードと同じ機能が組み込まれていると思えば誤解はないでしょう。

少しマニアックな話をすると、eSIMは普通のSIMカードと同じ「カード(チップ)タイプ」と、通信機器の基板に据え付けられている「埋め込みタイプ」に二分されます。前者はNTTドコモの一部タブレット端末で採用例があります。このタイプは、必要に応じてeSIMカードを取り外すことで普通のSIMカードを装着できることがメリットですが、カードが盗まれるリスクがあります。

後者は元々、水道メーターや電気メーターといった「組み込み通信モジュール」での利用を想定したものでしたが、Appleが「iPhone 11シリーズ」のほぼ全モデルに埋め込みタイプのeSIMを搭載したことから、海外を中心にAndroidスマホでも搭載モデルがじわじわと増えています。このタイプはSIMカード“が”盗まれるというリスクがないことはもちろんですが、ネットで契約すればすぐにSIMカードをダウンロードして使えるということが何よりのメリットです。本体が丸ごと盗まれた場合は、その限りではないのですが……。

各キャリアともにeSIMに対応した!

ソフトバンクの「arrows We」はeSIM対応! そもそも「eSIM」って何?(前編)
ドコモでもeSIMが使える!!

日本における個人向けeSIM対応通信サービスというと、少し前までは海外渡航者向けのプリペイド通信サービスが主でしたが、IIJ(インターネットイニシアティブ)がデータ専用ながらサービスを始めて、今ではNTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルがeSIMに対応しています。

次回の連載では、各大手キャリアのeSIM通信サービスについて、簡単に説明していきます。お楽しみに!