arrows MAGAZINE
スマホ写真講座arrows@支部
2018.11.21 Wed
スマホ写真講座arrows@支部 第8回
気持ちの良い写真には、まず水平を意識しよう
arrowsで撮る、ということに注力するこの連載。今回からは、簡単なポイントを押さえて、グッと共感を得やすい写真に仕上げよう!という実践的なテクニックをご紹介します。まずは「水平」について考えましょう。
水平は心地よい。崩すなら大胆に
arrowsに標準装備されているのは、広角で撮影できるカメラ。このカメラを生かすシチュエーションは、たくさんありますが、最も頻繁に登場するのは「目の前の景色を撮る」というものではないでしょうか。特に旅行に出かけたり、普段は行かないような場所に行ったとき。少しでも気になったものは、どんどん撮影して、あとでSNSに投稿したり、仲間に送ったり…という人がとても多いようです。
その時に「あれ、最近なんかいい感じじゃない?」と思ってもらうためのひとつのテクニックが、水平を意識することです。
たとえばこの写真。実は、中心に縦の線を引いたとき左右が同じような見た目になる「シンメトリー」という表現を狙っています。なんとなく現状でもその「シンメトリー」は感じられると思いますが、せっかくならより精度の高いシンメトリーを目指したいところ。
そこで、Lightroom CCをつかって、水平を調整します。やり方はとても簡単で、例えば水平を取るだけでよければ、「切り抜き」の中の「角度自動補正」を使うだけでOK。より厳密にシンメトリーを目指す場合には、歪みも修整してくれる「ジオメトリ」のUprightから「自動」か「垂直方向」を選択するのが良さそうです。
こちらは「自動」をかけて、露出を少し高めた完成形。ばっちりとシンメトリー表現をすることができました。ちょっとオシャレですよね。シンメトリーは「探す」ことでたくさん見つけることの出来るものですから、ぜひ日々を切り取る撮影でもチャレンジしてみてください。例えば事例の階段なんかはシンメトリーの良い例です。
水平に関していうならば、こういった奥行き感ある写真でも、使っていきたいところです。特に自然と目がいく箇所(この写真でいうなら正面奥の四角い絵)が水平をもった対象物の場合、その水平を保ってあげると写真として落ち着きが出ます。これが、ほんの少しだけでも斜めになっていると、なんだか不安感を煽るような写真になってしまうのです。
たとえば、たった3度ほどの角度を与えてみると…。
なんと、こんなにも不安定な写真に。左のほうに落ちていってしまいそうですよね…。
見比べて頂けるとわかりますが、たったの3度くらいでこんなに印象が変わってしまいます。
余談になりますが、表現として傾ける手法も当然存在します。ただし、これくらいの角度だと「失敗したのかな?」と勘違いされてしまうことがありますので、もし意図して傾けるのであれば、もう少し豪快に角度を付けるのが良さそうです。もちろん正解はないのですが、自分が意図して角度を付けていたり、水平にしているのであれば、OKです。意図が大事なんです。
ということで、まずは騙されたと思って、特に水平を意識して写真を撮るようにしてみてください。しばらく続けていると、自然と水平を気にして撮影できるようになってきます。とはいえ、自分で水平を取るのは慣れるまでかなり難しいもの。arrowsの標準カメラであれば「グリッド表示」で撮影の助けになる縦横線を出すことができます。私のオススメしているLightroom CCであれば、かなり厳密に水平のとれる水平計が使えます。これを使えば嫌でも水平について意識するようになりますので、ぜひ試してみていただきたいところ。
引き続き次回も細かいポイントをご紹介します!