arrows MAGAZINE

スマホ写真講座arrows@支部

2018.12.05 Wed

スマホ写真講座arrows@支部 第10回

スマホでも撮れる!背景をボカした印象的な写真を撮ろう

こんにちは、ブログ「エアロプレイン」の のりおです。

arrowsで撮る、ということに注力するこの連載。今回は、印象的な写真でよく使われている、背景をボカした写真に挑戦してみましょう。

ボケを生み出す仕組みを覚えよう

スマートフォンを中心に撮影していると、ふつうには撮るのが難しい写真というものがあります。それが「ボケ」のある写真。特にイルミネーションの輝くこの季節には、ボケを使った写真を撮りたい!という人が少なくないかと思います。最近はアプリのほうで加工をしてボケさせるという手法もありますが、今回は撮影時の工夫とボケが発生する仕組みを覚えて、ボケのある写真の撮影にチャレンジしてみたいと思います。

いわゆる写真に印象的な効果を与える「ボケ」。デジイチなどが特異とする分野ではありますが、スマホでも十分にボケのある写真を撮ることが出来ます。ただし、その仕組みを覚える必要がありますので、以下、ぜひ覚えてみてください。そんなに難しくはありませんので、ご安心を。

まず写真を撮影するときには、登場人物が3者あります。

ひとつは「カメラ」。今回の場合スマホですね。
続いて撮りたいものである「被写体」。ピントを合わせる対象です。
最後に「背景」。前景でもいいのですが、今回は簡単にするため背景ということにさせてもらいます。

ようは、カメラがあって、ピントがあう対象、ピントがあわない対象がそれぞれあるということです。これは当然のことなんですが、意外と意識されていなかったりします。このとき、ピントがあわない対象こそがボケを生み出します。このボケは意識的に生み出すことができますよ、というのが今回の内容です。

では発表します。もっともシンプルなボケの生み出し方は…以下の通りです!

  • 「カメラと被写体の距離」は近く、それに対して「被写体と背景の距離」は極端に遠くして撮影する

文字で見ると難しい印象がありますので、図にすると以下のような感じ。

シンプルですよね。とにかくカメラと被写体の距離が近ければ近いほど、その距離に対して被写体と背景の距離が遠ければ遠いほど、印象的な大きいボケが生まれます(ものすごく乱暴に表現しておりますので、ここではそういうものだと理解してもらえれば)。

たとえばこちらの写真では、カメラとワイングラスをピントがあうギリギリまで近づけ、結果として背景のグラスや照明をボケさせています。人の顔も判別できないくらいにボケているのがわかるでしょうか。

そもそもボケとは、ピントが大きく外れている部分に発生するもので、誤解を恐れずものすごく簡単にいうと「ピンボケ」が度を超したときに発生します。なので、上記の通り、可能な限りピンボケを酷くしてあげるのがポイントなんですね。ちなみにこの「ボケ」の部分に光るもの、たとえばイルミネーションや光の当たった水面、照明なんかをもってきますと、とても幻想的な写真が撮影できますので、ぜひ試してみてください。慣れてくると「あ、ここでボケが作れそう」というのが見えてきますので、ぜひチャレンジを!

なお、最近はアプリで擬似的にボケを生み出したりするものもあるようですので、それについてはまた改めて紹介しますね。