arrows MAGAZINE

スマホ写真講座arrows@支部

2019.10.23 Wed

スマホ写真講座arrows@支部 第46回

スマホ写真講座的「料理撮影でここは気をつけよう」その5:シズル感を意識する

こんにちは、ブログ「エアロプレイン」の のりおです。

arrowsで撮る、ということに注力するこの連載。今回は、新端末「arrows Be3 F-02L」以外でも生かせる、料理撮影のポイント「シズル感」について説明します。

鉄則:しずる感で「これから食べるぞ!」を想起させる

気をつけておくだけで、グッと料理撮影の印象を良くするポイントのひとつ「しずる感」について紹介します。

実は写真での重要な要素のひとつに、見た人になんらかの印象や感覚を想起させるというものがあります。メッセージ的なものですね。もちろん記録写真であればこの点をあまり意識する必要はないのですが、誰かに見せたい、ネットでシェアしたいと思ったときには、この要素こそ「良い写真」と感じてもらうための一助となります。

さて、では料理写真ではそれがどんな要素になるかというと、いわゆる「シズル感」と呼ばれているものになります。これは、いわゆる盛り付けてテーブルにおかれた料理の状態を「静」とするならば、いざこれから食べるぞ!という動きを印象づける「動」の状態で見せるものです。そもそもの語源が英語の「Sizzle=肉を焼く音」と言われており、いまでは五感に訴えかけるような要素を総じて「シズル感」と呼ぶようです。

このシズル感を料理で表現するには、様々な方法があるのですが、今日はその中でも定番のものをいくつかご紹介しましょう。まずはお米料理ですが、こちらは箸でお米を掴んでいる状態や、レンゲですくっている状態を使うことが多いです。また、同じく麺類でも箸で麺をすくい上げている状態を使うのが定番です。このような行動をしている写真は、恐らく見たことがあるのでは。

ほか、冷たい飲み物ではコップに水滴を付けたり、ステーキやハンバーグなど熱々の料理であれば鉄板で汁がグツグツとさせたり、湯気を強調します。

このように、提供されたてや食べ始めの行動などを使うことで、写真を見た人に「あ、これから食べるぞ、食べたいぞ、おいしそうだぞ」と想起させることが、料理写真をより良く写すためのポイントとなります。なおシズル感については店頭のメニューがとても参考になりますので、興味のある方はファミレスなどのメニュー写真を分析してみてください。

余談ですが実際の現場では普通に食べる上では使えないような技法を使うこともありますので、そこについてはご注意を。