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arrowsマニア情報局

arrowsマニア情報局 第23回

海外渡航だ!その前にちょっと確かめたいこんな設定

arrows @をご覧の皆様、「せう」です。この記事が掲載されたということは、死なずにスペインへたどり着けた、ということです。この記事を掲載する時間には、帰国すべくあたふたしている可能性が限りなく高いです(


海外ローミングをする場合にチェックすべき事項を確認しよう!

さて、第3世代(3G)携帯電話から、日本でもようやく「ローミング」(※)が一般化しました。海外でも同じ携帯電話番号で待ち受けができて、ネットもそのままつながるということはすごく便利です。ただし、気を付けないといけないこともいくつかあります。今回の情報局は、ローミング時の注意点をいくつかご紹介します。

(※)海外の携帯電話事業者のネットワークに乗り入れて自国と同じ携帯電話番号で待受・通話をしたりデータ通信したりすること。

電話の着信には原則として「着信料」がかかる


海外ローミング中は「着信通話料金」がかかる(画像はNTTドコモの北米地域)

日本では、電話の着信は無料です。しかし、日本の携帯電話番号で国際ローミングする場合は、ローミング中の着信には着信通話料がかかります。着信通話料は国・地域によって異なるので、お使いのキャリア(MVNO【格安SIM】を契約している場合は、回線提供元のキャリア)の国際通話ページなどを参照してください。これを回避したい場合は、以前の情報局でご紹介した「050plus」を使った“0秒転送”を使いましょう。

なお、SMS(ショートメッセージ)については、海外でも無料で受信できます(国内と同様)。ただし、国内よりも送信料金は高くなりますので注意しましょう。

データ通信のローミングはデフォルトで「オフ」


データローミングは標準でオフです

海外での国際ローミング中もデータ通信が可能です。しかし、基本的に海外ローミング中のパケット料金は高額になる傾向にあります。そのため、標準状態では海外でのデータローミングはオフ(無効)になっています。海外でのデータローミングサービスを使う場合は、端末設定の「データ通信・機内モード」→「モバイルネットワーク」とたどり、「データローミング」をオンにしましょう。

なお、ドコモ・au(KDDI・沖縄セルラー電話)・ソフトバンクでは、国内用のパケット定額に入っていれば、1日単位での海外データ定額が自動適用されます。とはいえ、国内のデータ定額より高額なのは変わりないので、可能であればSIMロックを解除して海外の通信事業者のプリペイドSIMカードを使ってみることをお勧めします。詳しいことは後述します。

LTEローミングの時は「ネットワークの検索」を手動でやる必要があるかも


必要に応じてネットワークの手動選択をしましょう

海外ローミング中は、使っている通信事業者(オペレーター)の中で最適なものを自動選択する設定が標準です。しかし、このままでは海外パケット定額に未対応のオペレーターに接続してしまったり、LTE通信非対応のオペレーターにつながってしまう場合もあります。

このようなことを避けたい場合、手動で接続するオペレーターを選択(固定)することもできます。端末設定の「データ通信・機内モード」→「モバイルネットワーク」→「利用可能なネットワーク」とたどり、「ネットワークを検索」を選択しましょう。選択時にデータ(パケット)通信中の場合は接続を切断する旨が表示されます。その場合、一時的にそれを無効にするという警告がでますが、「OK」をタップすれば検索が始まります。検索完了後、「利用可能なネットワーク」と表示されている中から接続したいオペレーターを選択しましょう。

しばらくすると、アンテナピクトが再度立つはずです。

海外オペレーターのSIMカードを使いたければ「SIMロック解除」を(SIMロックフリー機を除く)


arrowsでは、端末情報からSIMロック解除してあるかどうか確認できます

大手キャリアから発売しているarrowsでは、購入したキャリアのSIM(UIM/USIM)カードしか受け付けない「SIMロック」がかかっています。先述のとおり、ある程度スマホや携帯電話の知識がある場合、海外の通信事業者のプリペイドSIMカードを使うと通信コストを抑えることができますが、SIMロックがかかった状態では使えません。

ドコモから発売されたarrows(ARROWS)と、ソフトバンク(旧・ソフトバンクモバイル)の「ARROWS A 301F」はSIMロック解除に対応しています。解除後は、国内の他キャリアはもちろん海外のオペレーターのSIMカードも使えます。SIMロックの解除は、端末の発売時期によって手数料・方法が異なるので、キャリアの説明ページを確認してください。

なお、単純にSIMロック解除したからといって、海外で快適に使えるかどうかは別問題です。なぜかというと、国・地域によってモバイルネットワークで利用する電波の周波数帯域(バンド)が異なるからです。日本国内のキャリアが使っているバンドは、総務省のホームページにPDFで公開されています。

また、キャリアは2015年5月以降の発売機種については端末ごとに対応バンドを公開しています。arrowsの対象機種のLTE・W-CDMA規格における対応周波数帯は以下の通りです。

LTE(FDD-LTE)

  LTE(FDD-LTE)
  Band 1 Band 3 Band 19 Band 21 Band 28 Other
Bands
ARROWS
NX F-04G
Band 38/39
(TDD-LTE)
ARROWS
ケータイ
F-05G
LTE非対応
arrows
Fit F-01H
× -
arrows
NX F-02H
× -

3G(W-CDMA)

  3G(W-CDMA)
  Band 1 Band 6 Other
Bands
ARROWS
NX F-04G
-
ARROWS
ケータイ
F-05G
-
arrows
Fit F-01H
-
arrows
NX F-02H
-

これと、渡航先の対応バンドの対応を照合すると、使い勝手がある程度分かると思います。なお、SIMロック解除した場合、他キャリア(海外オペレーターを含む)における端末の動作については保証対象外です。

一方、SIMロックフリーで販売している「ARROWS M01」や「arrows M02(RM02)」については、LTE・W-CDMA・GSMのいずれにおいても海外オペレーターのSIMカードも受入れますが、通信については保証対象外となります。ご注意を。

海外でarrowsを使う際は、ぜひ参考にしてください!