arrows MAGAZINE
arrowsマニア情報局
2018.03.09 Fri
arrowsマニア情報局 第114回
遅延もなくて快適! 「arrows Tab F-02K」のDisplayPort出力を使ってみた(前編)
arrows @をご覧の皆様、「せう」です。何か花粉が飛び始めたようですね。自分は花粉症ではないので影響はないのですが、治りかけではありますが気管支炎がまだ辛いです()
DisplayPortで映像を外部出力する図
以前の情報局で、「arrows NX F-01K」のUSB Type-C端子について特集したのを覚えているでしょうか?
- 実はいろいろできる! 「arrows NX F-01K」のUSB Type-C端子(前編)
- 実はいろいろできる! 「arrows NX F-01K」のUSB Type-C端子(後編)
- 意外と便利! 「arrows NX F-01K」にいろいろなUSBデバイスをつないでみよう!(前編)
- 意外と便利! 「arrows NX F-01K」にいろいろなUSBデバイスをつないでみよう!(後編)
先日登場した「arrows Tab F-02K」のUSB Type-C端子も、基本的にはF-01Kと同じ機能を備えています。ですが、1つだけF-02Kにしか無い機能があります。それは「DisplayPort出力」です。
そもそも「DisplayPort」ってなに?
DisplayPortのロゴ
DisplayPortはコンピューターの映像出力規格の1つで、VESAという業界団体が「DVI(Digital Visual Interface)」という映像出力規格の代替として策定したものです。
DVIをベースとする映像出力規格には、テレビにも付いているおなじみの「HDMI(High-Definition Multimedia Interface)」もありますが、DisplayPortは以下の点がHDMIと異なります。
- より高解像度な映像出力を想定している(4K、8K対応はHDMIよりも先だった)
- 「デイジーチェーン(数珠つなぎ)接続」に対応している(出力先の機器の対応が必要)
特に、2点目のデイジーチェーン接続あたりで分かるのですが、どちらかと言うと業務用途向けの規格です。そういったこともあり、対応するディスプレイも業務用が中心となります。ただ、ベースとなった規格が同一であることもあり、テレビで一般的に使われているHDMI端子に変換するアダプターもありますから、接続上は基本的に問題ありません。
F-02KのDisplayPortは変換必須!!
DisplayPort出力に必要な変換アダプター
第100回のマニア情報局でもお伝えした通り、USB Type-C端子には、USB規格の通信“以外”の信号を流す「Alternate Mode」があります。
F-02KのDisplayPort端子は、このモードを使って提供されています。そのため、USB Type-C端子からの変換アダプター(または変換ケーブル)を用意する必要があります。手持ちのテレビ・ディスプレイに合わせて、以下のようなアダプター・ケーブルを手元に用意しましょう。
- USB Type-C to DisplayPort
- USB Type-C to Mini DisplayPort
- USB Type-C to HDMI
- USB Type-C to VGA(アナログRGB)
ただし、これらのアダプター・ケーブルを購入するに当たっては、USB Type-CのAlternate ModeでDisplayPort出力を利用していることを必ず確認しましょう(※)。一番確実なのは、富士通のWebサイトに掲載されている動作確認済みケーブル・アダプターを使うことです。
ただ、単純にアダプターやケーブルを用意するだけではDisplayPortで映像を外部投影できません。次回は、投影方法とDisplayPort利用時の注意点(意外と重要)をご紹介します。
- ※ USB Type-Cの映像アダプターの中には、アダプター内部にグラフィックチップを搭載しているものもあります。言い換えると、Alternate Modeをではなく、ネイティブなUSB接続を使って映像を伝送している場合があります。
F-02Kでは、このようなタイプのアダプターに対応できないので、くれぐれもAlternate Modeを使ったDisplay Port出力に対応していることを確認してください。