arrows MAGAZINE
2020.11.27 Fri
arrowsマニア情報局 第234回
今までよりも便利! 「arrows 5G F-51A」のテザリング!(前編)
arrows lifeをご覧の皆様、「せう」です。もうすぐ師走、12月です。いろいろありましたが、2020年もあっという間ですね。年内にいろいろしなければならないことがてんこ盛りな気がしますが、まあ悩んでも仕方ないですね……。
みなさん、テザってますか?
さて、「arrows 5G F-51A」が発売されて間もなく5カ月なわけですが、個人的に気に入っている機能が、「アクセスポイント」機能、別名「テザリング」です。実は、F-51Aのテザリング、今までのarrowsには無かった素晴らしい要素がいくつかあるんですよ。これは、皆さんに紹介せざるを得ないだろうと。
ということで、2回に分けて、F-51Aのテザリングの新要素を紹介します。
新要素1:Wi-Fi 6への対応
輝く「6」の字
F-51Aは、arrowsとしては初めて最新の無線LAN通信規格「 6(IEEE 802.11ax)」に対応しました。Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)以来の新規格で、2.4GHz帯と5GHz帯の両方をカバーしています(※1)。2.4GHz帯に絞ると、約11年ぶりの新規格だったりします。
Wi-Fi 6の主なメリットは、デバイスが多く存在する場合における通信品質の向上、通信すべき親機(アクセスポイント)を識別できること、弱電界(電波の弱い状態)での通信の安定化などがあります。
とりあえず2.4GHz帯のWi-Fi 6はいけた
F-51Aでは、モバイルホットスポット(Wi-Fiテザリング)においてWi-Fi 6を使えます。私が試した限りにおいては、少なくとも2.4GHz帯のWi-Fi 6には対応しています。5GHz帯にも対応しているかどうかは、時間の都合で試せませんでした……。
- (※1)
厳密には、Wi-Fi 6には従来の無線LANでは用いていない「6GHz帯」もあります。ただし、電波環境や法的な問題もあり、日本を含む多くの国ではまだ利用できません……。
新要素2:「WPA3」「Enhanced Open」への対応
よりセキュアな暗号化に対応(ただしハードウェアを選ぶ)
Wi-Fiへの接続に当たっては、セキュリティも重要です。従来のarrowsでは「WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)」と呼ばれる暗号化方式に対応していましたが、既にセキュリティ上の脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されています。arrowsを含む最近のAndroidスマートフォンでは、より致命的な脆弱性を抱えた暗号化方式(初代の「WPA(Wi-Fi Protected Access)」以前の方式)をあえて利用不可としているものもあります。
その点、F-51Aのモバイルホットスポットでは「WPA3」「Enhanced Open」と呼ばれる新しい暗号化方式に対応しています。
WPA3(Wi-Fi Protected Access 3)は最新の暗号化方式で、に存在する脆弱性を解消するための技術が新たに導入された他、「辞書攻撃」や「総当たり攻撃」(※2)への対策強化がなされています。ただし、WPA3を利用できるのは比較的新しいハードウェアに限られており、現行のWi-Fiルーターでも、対応品は増えては来ましたが多くはありません。
F-51Aはモバイルホットスポットだけではなく自らアクセスポイントに接続する場合もWPA3に対応しています。将来のセキュリティを考えると、より安心といえます。
- (※2)
辞書攻撃:辞書(リスト)にあるパスワードを使って接続を試みる - 総当たり攻撃:1文字ずつ変えたパスワードで接続を無理矢理試みる
次回は、個人的に一番嬉しかった新機能について紹介します!