arrows MAGAZINE

2021.07.28 Wed

スマホ写真講座arrows@支部 第126回

「周辺減光」の使い方を覚えて写真にノスタルジックな雰囲気を足してみよう

arrows NX9 F-52A

こんにちは、ブログ「エアロプレイン」の のりお です。

arrowsで撮ることに注力したこの連載。今回は様々なパラメーターの中でも、その正体がわかりにくい「周辺減光」を紹介します。

「周辺減光」とは一眼で発生する現象の再現である

この連載ではおなじみの、「フォト」アプリによる編集パラメーターの中に「周辺減光」というものがあります。僕の周辺調べでは、この「周辺減光」こそが最も謎に感じている人が多い、という印象がありましたので、今回はこちらについてご紹介しようと思っています。

そもそも「周辺減光」とはなんなのか。これは「周辺光量低下」「周辺光量落ち」とも言われる現象で、カメラとレンズの構造的な弱点により、レンズの中心から離れれば離れるほど(=外周部になるほど)暗く映るというもの。この時、センサーが四角であるがゆえに、中心から最も遠くなる四隅が不自然なほどに暗くなってしまう、というのが実際のところです。

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↑この写真はデジタル一眼レフカメラで撮影したものですが、見事に四隅が暗くなっています。周辺減光は、この様子を再現するものです。

この周辺減光ですが、実際に肉眼で見たときには発生しない現象ということで、多くの現像ソフトではこの現象を修正できる機能が備わっています。つまりネガティブな現象だと考えられているわけですね。

一方で、この現象をポジティブにとらえる動きもあります。実はオールドレンズという古い設計のレンズでよく発生するということもあって、主に「なんとなく古い感じ」や「ノスタルジック」な雰囲気を出すため、表現として用いられることがあるのです。今回紹介する「フォト」における周辺減光は当然ながら後付けの加工として、あえて四隅を暗くする機能ですから、この「ノスタルジック」な雰囲気を出すためのものと理解して間違い無いと考えられます。

ということで前置きが長くなりましたが、周辺減光機能の使い方です。

まずは「フォト」アプリで加工したい写真を開き「編集」をタップしましょう。

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続いて「調整」にある「周辺減光」をタップしましょう。「調整」で表示されるパラメーターの中でも最も右側にありますから、パラメーター項目をスライドさせて探してみてください。

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周辺減光は0〜100の数値で調整できます。0が周辺減光加工無し、100が最大の加工状態になります。

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数値の調整の仕方ですが、いちど100にしてみて、四隅が暗くなるMAXな状態を確認してから、少しずつ数値を減らしていき、好みの状態で止めるというのがオススメです。

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ということで、まさに「加工」という感じの周辺減光機能でした。なお、Instagramのように正方形など写真の形を変更して投稿しようと考えている場合は、トリミングや変形によって暗くしたはずの四隅がカットされてしまうことにご注意下さい。周辺減光機能は、必ずトリミングや変形後に行うようにしてくださいね。