arrows MAGAZINE

非公式arrowsマニュアル

2018.05.09 Wed

非公式arrowsマニュアル 第42回

防水のF-01Kのテザリングの仕様を確認しておこう

便利なテザリンクを有効活用するためちゃんと仕様を知っておきましょう!

こんにちは、ブログ「エアロプレイン」の のりおです。

新端末「arrows NX F-01K」を紹介するこの連載、今回は出先においてのパソコンでの仕事やタブレットでの動画視聴など、主に屋外で活躍する機会の多いデータ通信「テザリング」の仕様について確認しておきたいと思います。

テザリングは3種類の接続方法が選べる

そもそもテザリングとは、スマートフォンなどのモバイル機器をモデムとして使用することにより、USBケーブルやWi-Fi、Bluetooth通信で接続した外部接続機器を、インターネットに接続できるようにする機能です(説明書P132より)。

もう少しかみくだいていうと、スマホだけあれば、タブレットやゲーム機をはじめ、インターネット接続が必要な機器が利用できちゃうということです。イメージとしては【つなぎたい機器(ゲーム機とか)】→【テザリング中のスマホ】→【インターネット】って感じですね。

例えばドコモの場合は、基本的にspモードを契約しているほとんどのスマートフォン端末でテザリングが利用できます。このときテザリングでの通信量は契約している通信量として計算されるので、注意が必要です。例えば7GBの契約をしている場合、テザリングだけで7GB使ってしまうと、その後は速度制限がかかります。参考までに、一般的なYouTubeで720Pの動画を1時間程度視聴すると1GB程度のデータ量になるようです。当然ですが高画質であればあるほど通信量は増えます。なお、筆者は大きなサイズの写真/動画のアップなど、テザリングのヘビーユースを見越して20GBの契約にしています。

ちなみに速度制限中もテザリングは利用可能ですが、現実的に利用できるような快適性は皆無であるため、かなり厳しいですね。

このテザリングを利用するときは、各機器とスマホとを次の3つの方法のうちどれかで接続する必要があります。

  1. 1:USB
  2. 2:Wi-Fi
  3. 3:Bluetooth

USB接続が最も電力を消費せず(接続先によっては充電しながら使えます)、接続も安定するため速度も出るのですが、USBケーブルを通じて1台しか機器を接続することができません。また機器によってはUSBでのテザリング通信に対応していないものもあり、注意が必要です。

Wi-Fi接続は家庭内での無線LANルーターのように気軽に使え、最大で10台まで接続できます。いっぽうで電力消費がそこそこ大きく、また2.4GHz帯しか使えないため、周りに干渉する機器や同じようなテザリング利用者がいると、影響を受けて速度が低下します。また周囲のユーザーから接続先のSSIDが見えてしまうため、パスワードを難解にするなど、3つの接続方法のうち最もセキュリティへの注意が必要です。

最後のBluetooth接続は消費電力こそ少ないのですが、速度が上記2つの接続方法ほど出ず、同時に4台までしか接続できないという弱点があります。スマホと接続機器の距離も、なるべく近くにする必要があります。一方で事前にペアリングさえしておけばパスワードなども不要なため、ある程度の安心感があります。

この中で、最も一般的なテザリング方法はWi-Fiによるものかと思いますが、上記のとおり、2.4GHz帯しか使えないという弱点があります。とにかく他の機器や周辺環境に依存してしまうのが、この2.4GHz帯の悩みどころ。

ではいったいどんな製品が干渉するのかというと、実は一般家庭で使われている電波が出るものはほとんどこれに該当します。例えばコードレス電話やトランシーバー、電子レンジなどがこれにあたりますので、そういった機器が多い現場では活躍できないかもしれません。また主要駅のように多くの公衆無線LANが設定されているような現場では、電波同士が干渉して速度が出ないことも多いようです。筆者は電車の中でテザリングをすることが多いのですが、東京駅近辺などはほとんど通信ができないほどに速度低下します。回線が混むという原因もありそうですが、そもそも2.4GHz帯が混みすぎている印象を受けています。

以上のように、テザリングとはとても便利ですが、その用途に応じて接続方法や契約面のチェックが必要になります。頼りすぎない程度に、このテザリングを活用してみるのが良さそうですよ。